工業会50年の活動

平成29年工業会50年の歩み

昭和41年、高圧ガス取締法の全面改正の伴い、保安体制の強化と法令の伝達のため、冷凍機関係の販売及び設備工事業界の組織化が必要になってきました。特に通商産業省は昭和39年に設立された高圧ガス保安協会とともに、中央にて冷凍機メーカーを通じ、未組織地域の組織化を要望しておりました。

昭和41年、三菱電機本社より指示を受けた同社の仙台営業所、所長代理・吉田義男氏が、山形県の特約代理店であった(株)長谷川製作所に組織化の働きかけをしたのが、そもそもの始まりです。それを受けて、社長の長谷川義一氏が営業課長の村川敏二郎氏に組織化の推進役を命じました。村川氏は早速各メーカーの代理店、特約店を調査し、主だった企業をリストアップし、県内業者の結集団結、組織化の必要性を説いて回りました。時期尚早とかメーカー色の払拭とか、種々の反発もあり、紆余曲折を経ながら、1年後の昭和42年に発会式までこぎつけました。記念すべき昭和42年4月12日午後4時30分に山形市の料亭「四山楼」において、発会式が執り行われました。

この発会式に馳せ参じた当時の方々を記録にとどめておきます。

メーカー側から、

  1. (株)三菱電機仙台営業所 所長代理 吉田義男氏

会員側から、

  1. (株)長谷川製作所 代表取締役社長 長谷川義一氏
  2. (株)長谷川製作所 営業課長 村川敏二郎氏
  3. 山形三菱電機商品販売(株) 営業副課長 原山正徳氏
  4. 山形ナショナル電機販売(株) 営業部長 高橋秋雄氏
  5. 山形富士電機製品販売(株) 汎用電機部長 細川忠治
  6. 山形シャープ電機(株) 代表取締役社長 田中直次郎氏
  7. (株)山形建材 営業課長 早川周助氏
  8. 山形瓦斯燃料(株) 特販部主任 金森正耕氏
  9. (株)守谷商会山形駐在所 主任 矢口泰也氏
  10. 遠藤商事(株) 販売係長 岡崎勝三氏
  11. 山形山洋(株) 代表取締役社長 佐藤喜助氏
  12. 山形日進電機(株) 代表取締役社長 荒川盛爾氏
  13. 山形日進電機(株) 専務取締役 山口正雄氏

以上の14名が出席。席上、山口正雄氏より、この会の名称を山形にふさわしく「紅花會」(こうかかい)で発足してはとの提案があり前回一致で決定され、初代会長に長谷川義一氏を選任されました。

このころは「食品衛生法」が施行され、食品小売店舗、とりわけ魚介類の販売には冷凍空調設備を備えることが義務付けられるなどの行政指導が出され、冷蔵設備は一気に増加しました。

冷凍食品の普及もありショーケースの生産は一時代を画しました。

昭和47年、会員35名の組織となり、会名が、山形県冷凍空調設備協会と改称されました。このとき、二代目の理事長として、高橋忠次氏(山形日立商品販売(株)代表取締役)が就任されました。

昭和47年には、全国組織による日本冷凍空調設備工業連合会が発足しました。これに伴い、昭和52年に「山形県冷凍空調設備工業会」に改称されました。昭和60年定時総会において、第三代目理事長に佐藤吉栄氏((株)冷凍技術工業補)が選任されました。その間、業界の向上をひたすら願い、冷凍機修理料金の標準化、修理手帳の配布、経営講習会の開催、法規説明会への参加、温水ボイラー、温風暖房機工事マニュアルの配布、中小企業近代化促進法の適用説明会、二冷、三冷の講習会などを実施してきました。

昭和62年には、当工業会創立20周年記念式典がホテル古窯(葉山温泉)で行われました。創立20周年記念誌「21世紀に翔く」が発行しました。また、平成4年には、「東北冷凍空調設備工業連合会」が昭和42年に設立して以来25年間続いていた歴史を閉じました。これに代わって平成5年に「東北六県冷凍空調設備工業連絡協議会」(六冷協)が発足しました。東北6県の情報交換と、問題提起、発信の場となっております。

平成8年3月28日に創立30周年記念式典が舞鶴荘(天童温泉)で行われました。創立30周年記念誌「30年の歩み」を発行しました。

このころ地球温暖化現象、フロンガスによるオゾン層破壊が問題にされてきました。こお地球温暖化現象、オゾン層破壊現象が人間の生活活動に大きな悪影響があることが指摘されだしております。

特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保に関する法律「フロン回収・破壊法」が2001年(平成13年6月)に公布されました。1997年の気象変動枠組み条約「第3回締約国会合(COP3)」で京都議定書が採択され、2005年に発効しました。これはガスの大気排出を規制しているものです。HFC系冷媒を適正に回収・処理することは、極めて重要な位置づけであり、日本冷凍空調設備工業連合会の指導の下、本会も一丸となって対応してきました。

また平成26年12月に、法人化をいたしました。(一社)山形県冷凍空調設備工業会として発足し、初代理事長には、大竹直氏が着任し、県民に対し業界の存在感が示されることにも繋がりました。

2015年(平成27年)にフロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律【フロン排出抑制法】が施行されました。地球温暖化とオゾン層破壊の原因となるフロン類の排出抑制のため、業務用冷凍空調設備機器・冷凍冷蔵機器の管理者(所有者)に適切な管理が義務付けられました。関係する技術、資格取得のための諸策を実施し、今まさに会員と共にあらゆる情報を共有し、業界の発展と社会貢献、使命を自覚し、広く県民の保安と生活向上に資するよう技術集団として、会員一丸となって精励して参りました。

施行された「フロン排出抑制法」の説明会を平成27年3月に日設連・県の支援も得て開催いたしました。この「フロン排出抑制法」により、回収に加え「充填」する者に、「十分な知見を有する者」に依頼して実施することが必要となりました。

日設連ではフロン類取扱技術者の養成策として第一種及び第二種冷媒取扱技術者講習会を全国規模で開催しました。当工業会でも山形ビッグウイングを会場に平成27年度に第一種を2回、第二種を4回開催し多くの技術者を養成して参りました。

この創立50周年を節目に、さらなる飛躍を目指し会員一同団結のもと業界発展に邁進し、新たな歴史を築くべく活動して参ります。